財務に強い中小企業診断士
どこにも書かれてない SWOTのひみつ(創発戦略への解)
【ご注意】
■この記事は、4象限のマトリックスなど、パターン化や形式化を推奨するものではありません■
〜いかに、静的な分析から動的な創発戦略につなげるか〜
@内部指向になりがちな組織を、「開いた系」に維持する基盤
生物は、危機に対する認知にすぐれているといわれます。その特性を活かし、外部情報 との接点を維持するためにも、脅威を中心とした外部環境監視が必要になります。
A通常モード
既存事業の脅威が察知できなくても、機会となる情報の探索は必要です。市場浸透となるビジネスチャンスをとらえる通常のマーケティング活動を維持します。
この場合、強みについては実際上、意識しない状況と思われます。問題(弱み)について認識し、部分改良に努力する段階ともいえます。
既存事業において、競合他社との競争戦略が展開されることになります。
B問題が起こりそうだ(外部リスクトリガー)
大概、企業の変革は外部環境の脅威の認識から始まることが多いです。「黒船来航」です。脅威の認識は、微弱な情報をつかむ努力を怠ると、対応するための時間が足りずゲーム・オーバーとなります。
S(強み)×O(機会)の経済的戦略<ケネス・R・アンドルーズ>、多角化戦略<H.イゴール.アンゾフ>などの概念を活用して、新規事業戦略が必要になります。
ここで、弱みについて、重要なポイントがあります。弱みは、脅威同様に人は認識する感覚にすぐれ、大変たくさんの項目を想起してしまいます。それらのすべては本当に戦略に役立つのでしょうか?戦略における弱みの認識は、その事業を行うにあたって内部的問題を起こすもの、つまり事業における内部資源の制約条件であるべきと考えます。この視点がなければ、内部的リスクは検討できないからです。それがリスク対策課題創出ともなります。
脅威への対応は、実務上避けることが多く、面と向かって対峙することは案外少ないです。そのため関係線は省略しています。
C外部環境監視の継続
通常の監視にもどります。
単に、4象限のマトリックスに列挙しても、平面的で雑駁にすぎないし、
クロスSWOTをしても、空想になってしまう理由がここら辺にあるのではないか
と思います。
どうしても、マトリックスにしたい場合は、戦略に使う要素に焦点化して記載すべきといえます(難易度が上がりますよ)。可視化や情報共有を狙いとする以上当然です。
記述も「事実」+「判断」のセットであるべきです。事実だけの列挙では抽象化が更に必要ですし、判断だけの列挙では正しいのか解らなくなります。
以上が、創発戦略への解(つまり、開いた系のコンセプトが大事だということ)ではないかと考えます。
(参考)
ケネス.R.アンドルーズ「経営幹部の全社戦略: 全社最適像の構築・実現を求めて」
H.イゴール.アンゾフ「戦略経営の実践原理: 21世紀企業の経営バイブル」
H.イゴール.アンゾフ「最新・戦略経営」
H.イゴール.アンゾフ「企業戦略論」
マイケル.E.ポーター「競争の戦略」
マイケル.E.ポーター「競争優位の戦略」
ヘンリー.ミンツバーグ「戦略クラフティング」
ヘンリー.ミンツバーグ「戦略プランニングと戦略思考は異なる」
(注)ミンツバーグのアンゾフ批判には誤解があるので注意が必要です。
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